イノシシ駆除

イノシシ駆除はプロに任せるべき?費用・業者・対策を徹底解説!

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畑の作物が荒らされている、庭先に足跡が残っている――。そんな異変を感じたとき、イノシシの被害を疑う方も多いのではないでしょうか。

農作物への被害はもちろん、住宅地に侵入して生活環境を脅かすケースも珍しくありません。被害を放置すればするほど状況は深刻化していくため、早めの対策が求められます。

しかし「どうやって駆除すればいいの?」「業者に頼むといくらかかる?」「そもそも自分で対処できるの?」と疑問を抱く方も多いでしょう。

実は、猪を捕獲するためには、「狩猟者登録」と「狩猟免許」が必要で、素人が簡単に駆除できるわけではありません。さらに、イノシシは非常に危険な動物であり、無理に対処しようとすると命の危険も伴います。

この記事では、深刻なイノシシの被害への対策から、駆除業者の選び方、費用相場、そして信頼できるおすすめの業者6選まで詳しく紹介します。

イノシシの生態を知って対策の第一歩を踏み出そう

イノシシ対策を始める前に、まずは相手を知ることが大切です。生態や習性を理解すれば、どのように対処すべきかが見えてきます。

日本に生息するイノシシの種類と分布エリア

日本国内には主に2種類のイノシシが生息しています。

種類分布エリア体格の特徴
ニホンイノシシ本州・四国・九州・淡路島体長140~170cm、体重60~100kg
リュウキュウイノシシ奄美大島・徳之島・沖縄島・石垣島・西表島体長90~140cm、体重40~60kg

ニホンイノシシは西日本を中心に広く分布していましたが、近年は地球温暖化の影響で北限が徐々に広がっており、東北地方や北陸地方でも目撃例が増えています。

かつては雪の多い地域には生息しないとされていましたが、最近では福島県の山間部など、1冬に30cm以上の積雪が70日を超えるような地域でも確認され始めています。

警戒心が強いが慣れると大胆になる性格

イノシシは「猪突猛進」という言葉のイメージとは裏腹に、実は非常に神経質で警戒心の強い動物です。見慣れないものに遭遇すると、基本的には避けようとする習性があります。

ただし、発情期や子育て中のメスは攻撃的になりやすく、不用意に近づけば襲われる危険性が高まります。特に次のような行動が見られたら要注意です。

  • 背中の毛を逆立てる
  • 地面を前足で擦りながら後ずさりする
  • 「シュー」「カッカッカッ」「クチャクチャクチャ」という威嚇音を発する

もしこれらのサインを見かけたら、速やかにその場を離れましょう。

また「慣れると大胆になる」という性質も持ち合わせており、人間の生活圏で何度もエサを得た経験があるイノシシは、警戒心を解いて昼間でも堂々と姿を現すようになります。

驚異的な身体能力と優れた嗅覚

イノシシの身体能力は、想像以上に高いものがあります。

能力数値
走行速度時速40~45km
跳躍力助走なしで1m以上
潜り抜け可能な隙間成獣でも20cm程度
鼻の力50~70kgの物を持ち上げる

時速45kmという速度は、猟犬でも追いつけないほどのスピードです。さらに急停止や急な方向転換も可能なため、「直進しかできない」というイメージは誤りといえます。

嗅覚も非常に優れており、犬に匹敵するほどの能力を持っています。エサや敵の発見は主に嗅覚と聴覚に頼っているため、臭いや音を使った対策も有効です。

一方で視力は弱く、人間でいうところの0.1を下回る程度とされています。

雑食性で何でも食べる食性

イノシシは雑食性の動物で、基本的にはなんでも口にします。自然界では次のようなものを好んで食べます。

  • ドングリや栗の実などの堅果類
  • キノコ
  • 植物の新芽や根
  • タケノコ
  • 昆虫類、ミミズ、ヘビ、カエル、サワガニなど

農作物への被害も深刻で、特に稲・サツマイモ・豆類・サトウキビ・ワラビなどが狙われやすい傾向にあります。一晩で稲が全滅したという事例もあるほどです。

市街地に出没したイノシシは生ゴミも食べるため、人間の生活圏には格好のエサが豊富に存在するといえるでしょう。

高い繁殖力が被害拡大の原因に

イノシシの繁殖期は12月~1月ごろに始まり、メスは約4か月の妊娠期間を経て、春に2~8頭の子どもを産みます。

項目詳細
繁殖期12月~1月(約3か月間)
妊娠期間約4か月(約120日)
出産時期春(失敗したメスは秋に出産することも)
1回の出産数2~8頭(平均4.5頭)
性成熟年齢生後1年半程度
平均寿命2~3年(条件が良ければ10年程度)

出産された子どもの約半数が成獣まで成長するとされており、この高い繁殖率が個体数の急増と被害拡大の要因となっています。

ちなみにイノシシと豚の交配種である「イノブタ」は年中繁殖が可能で、その繁殖力はイノシシの5倍ほどといわれています。

昼行性だが夜間に活動することも

イノシシは基本的に昼行性の動物ですが、人間を避けるために薄暗い時間帯や夜間に活動するケースも多く見られます。

警戒心が強いため、エサ場・水場・寝床は頻繁に変える傾向があり、できるだけ自分の行動パターンを掴まれないように行動します。

ただし、危険がないと判断した場所では昼間でも堂々と活動するようになります。学習能力が高く、一度エサ場と認識した場所には執拗に何度も侵入する習性があるため、被害を放置すればするほど状況は悪化していくでしょう。

イノシシによる被害の実態と深刻さ

イノシシ被害は農作物だけにとどまらず、生活環境や人的被害にまで及んでいます。どのような被害が発生しているのか、具体的に見ていきましょう。

農作物への甚大な被害

農林水産省の調査によると、令和5年度のイノシシによる農作物被害総額は約36億円に上ります。減少傾向にはあるものの、依然として高い水準で推移しています。

被害を受けやすい農作物は次の通りです。

作物の種類被害内容
食害、踏みつぶし
イモ類(サツマイモなど)掘り起こして食べる
豆類食害
カボチャ・トウモロコシ食害
タケノコ掘り起こして食べる
果樹(柿など)落果を食べる、木を傷つける

イノシシは鼻を使って土を掘り返す習性があるため、畑を掘り起こしたり、あぜを崩したりする二次被害も発生します。

住宅地や商業施設への出没

本州各地で住宅地や大型商業施設にまで出没し、路上のゴミを漁ったり、庭を荒らしたりする事例が増えています。

市街地での被害例:

  • 家庭の庭を掘り返す
  • ゴミ置き場を荒らす
  • 樹木に体をこすりつけて樹皮を傷つける
  • 水田で泥浴びをして稲を倒す
  • 人に噛み付く人的被害

体についた寄生虫を落とすために頻繁に泥浴びをする習性があり、その後は木に体をこすりつけて泥を落とします。この行動によって樹木が傷つけられるケースも少なくありません。

人的被害と感染症のリスク

イノシシとの遭遇による人的被害も発生しています。突進力が非常に強く、大人でも跳ね飛ばされて大けがを負う危険があります。

特に危険なのが、牙による攻撃です。成獣の牙は成人の太ももの高さにあたるため、大腿動脈を裂かれて失血死した事故も報告されています。

また、日本のイノシシは高い確率で日本脳炎ウイルスに感染しているとされ、人間との接触機会が増えると感染症伝搬のリスクも高まります。

イノシシに遭遇したときの正しい対処法

万が一イノシシに遭遇してしまった場合、正しい対処法を知っておくことで危険を回避できます。

慌てず冷静に行動する

イノシシと遭遇したら、まず落ち着くことが大切です。慌てて急に動くと、イノシシも驚いて予想外の行動をとる可能性があります。

  • 目を合わせたままゆっくりと後ずさりする
  • 大声を出さない
  • 急な動作を避ける

食べ物を持っている場合は、体から遠くに離して置くと良いでしょう。人慣れしたイノシシは、スーパーの袋などを狙って接近してくることがあります。

子どものイノシシには絶対に近づかない

ウリ坊と呼ばれる子どものイノシシは、縞模様の体毛が可愛らしく見えますが、絶対に近づいてはいけません。

母親が近くにいる可能性が高く、子どもを守るために攻撃的になっています。成獣のイノシシは体重100kgを超えることもあり、鋭い牙を持っているため非常に危険です。

攻撃や刺激を避ける

自分の身を守るためであっても、イノシシに危害を加えることは避けてください。刺激すると興奮状態になり、襲い掛かってくる可能性が高まります。

もし襲われそうになった場合は、近くの木に登って一時的に避難するのも有効な手段です。イノシシはクマと違って木登りはできません。

逃げ道を確保しながら距離をとる

イノシシに背中を向けて走って逃げるのは危険です。時速40km以上で走れるため、簡単に追いつかれてしまいます。

イノシシの逃げ道を塞がないように、自分も逃げ道を確保しながら、ゆっくりと後退するのが基本です。

遠くから爆竹を投げるなどの方法で追い払うのは効果的ですが、近距離で棒などを使うと攻撃される可能性があるため注意が必要です。

イノシシ駆除は専門業者に依頼すべき理由

「自分で対処できないの?」と考える方もいるかもしれませんが、イノシシ駆除は法律と資格が絡む専門的な作業です。

鳥獣保護法による規制

日本には「鳥獣保護管理法」という法律があり、イノシシを含む野生鳥獣の捕獲・殺傷が原則禁止されています。

必要な資格・手続き内容
狩猟免許第一種銃猟、わな猟など
狩猟者登録都道府県への登録
駆除の許可申請行政機関への申請

これらの免許・登録を完了したうえで、行政機関に駆除の申請をおこない許可を得られれば、イノシシの駆除が可能となります。

免許取得→狩猟者登録→駆除の申請という手間がかかるうえ、イノシシの駆除には危険を伴うため、一般の方ではほぼ対処できないと考えておきましょう。

危険性の高さ

イノシシは体重が100kg以上になることもあり、鋭い牙と強力な突進力を持っています。素人が不用意に捕獲しようとすれば、命に関わる事故につながる可能性があります。

罠にかかったイノシシは興奮状態にあり、何かの拍子に罠から足が外れて襲い掛かってくるケースもあります。実際、プロの猟師でもケガをすることがあるほど危険な作業です。

専門業者が持つ技術と経験

害獣駆除の専門業者は、イノシシの習性を熟知しており、適切な駆除方法を提案してくれます。

  • 環境改善によってイノシシが寄り付かない状況を作る
  • 箱罠やくくり罠を適切に設置する
  • 捕獲後の処理まで対応する

被害を早期に抑えるためにも、できるだけ早めに専門業者に相談することをおすすめします。

イノシシ駆除にかかる費用相場と内訳

イノシシ駆除を業者に依頼する際、最も気になるのが費用ですよね。相場を知っておくことで、適正価格での依頼が可能になります。

駆除費用の相場は10万~25万円

イノシシ駆除を業者に依頼する際の費用相場は、おおよそ10万~25万円前後といわれています。

金額に幅がある理由は、次のような要因によって作業内容が変わるためです。

要因費用への影響
被害状況の深刻さ軽微な被害なら安く、深刻なら高額に
対象エリアの広さ広範囲ほど費用がかかる
設置する罠の数多いほど費用が増える
作業の難易度地形や環境によって変動
出張費営業所からの距離で変動

駆除作業の主な内容

イノシシ駆除業者がおこなう作業は、おおまかに次の流れで実施されます。

1. 環境改善作業

イノシシを民家や農地に寄り付かせないための環境改善をおこないます。

  • エサとなる野菜クズや残飯を適切に処理する
  • 放任果樹を伐採または収穫する
  • 藪や雑草を刈り取って隠れ場所をなくす
  • イノシシの通り道を遮断する

2. 駆除作業

箱罠やくくり罠を使って、イノシシを捕獲します。

罠の種類特徴
箱罠檻などで作られた箱型の罠。獲物が入ると出入口が閉まる
くくり罠イノシシが踏み込むことで押しバネが作動し、足をくくって捕獲する

3. 捕獲後の処理

捕獲したイノシシの処理まで対応してくれる業者が多いです。

費用相場はあくまで目安であり、詳細な金額は見積もりを依頼してみないことにはわかりません。業者によって費用だけでなく駆除内容にも違いがあるため、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。

信頼できるイノシシ駆除業者の選び方

業者選びを間違えると、費用が無駄になるだけでなく、被害が拡大するリスクもあります。次のポイントを押さえて、信頼できる業者を見つけましょう。

イノシシ駆除の実績を確認する

業者選定時は、必ずホームページや問い合わせで、イノシシの駆除実績について確認しておきましょう。

実績が多いほど、イノシシ駆除に関する知識や技術を有したスタッフがいることの証明となります。

注意したいのは、「他の害獣駆除を含む合算の実績」を掲載している業者です。必ずイノシシ単体での駆除実績を確認することをおすすめします。

必要な資格を保有しているか

イノシシの駆除には狩猟免許が必要です。殺傷だけでなく罠の設置にも「わな猟免許」が必要であり、免許なしに駆除をおこなうことは業者であってもできません。

資格の保有についてホームページに記載がない場合は、電話などで問い合わせて確認しましょう。

必要な資格取得方法
狩猟免許(わな猟)都道府県が実施する狩猟免許試験に合格
狩猟者登録各都道府県に登録

見積もりや作業工程を丁寧に説明してくれるか

一般の方が害獣駆除を業者に依頼する機会は早々ないため、見積もりや作業工程を説明されてもなかなか理解することは難しいでしょう。

不明点があれば納得がいくまで質問し、丁寧かつわかりやすく説明してくれる業者に依頼することをおすすめします。

内容を明確にし、自身にとって不要だと感じた項目を削り取れば、いくらか費用を抑えられるかもしれません。

もし業者にしかわからないような見積もりを出された場合、または質問しても適切な回答が得られなかった場合は、一旦候補から外してみるのも良いでしょう。

即日対応が可能か

業者によって対応スピードが異なります。即日対応してくれることもあれば、数日待たないと対応してもらえないこともあります。

イノシシは頭がよく、エサがある場所を覚えるため、被害は時間が経つほど拡大していくでしょう。繁殖力も高いため、数が増えればそれだけ被害も増えやすくなります。

即日対応可能など、迅速に駆除に動いてくれる業者を選んだほうが、被害を抑えられるはずです。

対応エリア内かどうか

業者を探す際は、必ず自身が住んでいる場所が対応エリアに含まれているか確認しましょう。

対応エリア内でも営業所から遠い場合は、出張料金が発生する可能性があります。対応エリアから外れていても、交渉次第では動いてもらえるケースもあるため、依頼したい業者があれば問い合わせてみるのも良いでしょう。

「相見積もり」を必ず取る

業者選定時は、必ず「相見積もり(複数の業者から見積もりを依頼すること)」を取ることをおすすめします。

理由は、業者によって費用・サービス内容が異なるうえ、悪徳業者を避けるためです。

一社からしか見積もりを取らないと、その業者の良し悪しは判断できません。インターネットや周囲の口コミで気になる業者をピックアップし、3~4社ほどに絞り込んでから現地調査・見積もりを依頼しましょう。

イノシシ駆除は数十万円単位の高額な費用が発生するため、しっかり情報を精査したうえで依頼する業者を決定することが大切です。

「安さ」だけを強調する業者は避ける

業者のなかには「安さだけを強調する業者」が存在します。

確かに駆除費用が安いに越したことはありませんが、その分駆除が不十分であったり、後から追加費用を請求されたりするケースが考えられます。

こういった業者(悪徳業者の類)は、契約を急かしてくることが多いため、焦って契約を進めないことが大切です。

費用とサービス内容(保証内容も)を照らし合わせ、より納得のいく業者に依頼しましょう。

おすすめのイノシシ駆除業者6選

ここでは、実績と信頼性の高いイノシシ駆除業者を6社ご紹介します。業者選びの参考にしてください。

①株式会社野生動物保護管理事務所

(株)野生動物保護管理事務所は、東京を本社に、兵庫と広島にも支店を持つ専門業者です。

特徴:

  • 調査や捕獲だけでなく、被害防止のための研修や指導もおこなう
  • 夜間の捕獲作業にも対応
  • 豊富な実績と専門知識を持つスタッフが在籍

対応エリア:東京、兵庫、広島を中心とした周辺地域

野生動物の保護管理に関する幅広い知識を持ち、適切な駆除方法を提案してくれます。

②株式会社WSaT

株式会社WSaTは、くくり罠と箱罠を使用したニホンジカ・イノシシの捕獲を専門としています。

特徴:

  • 自動通報システムの提供
  • 罠の販売もおこなう
  • 最新技術を活用した効率的な駆除

対応エリア:全国(要相談)

罠の設置から捕獲後の対応まで、トータルでサポートしてくれます。

③株式会社Foresters PRO

神奈川県に本社があり、罠の販売から銃器・罠を用いた捕獲、野生動物の調査、統計分析まで幅広く対応しています。

特徴:

  • ニホンジカ・イノシシ・ニホンザルの認定鳥獣捕獲等事業者
  • 国の定める公共事業の積算基準を元に見積作成
  • 科学的なアプローチで効果的な駆除を実施

対応エリア:神奈川県を中心とした関東地方

統計分析に基づいた戦略的な駆除計画を立ててくれるのが強みです。

④ALSOK

警備会社として有名なALSOKですが、鳥獣被害対策にも力を入れています。

特徴

  • 対策用品(ICT機器/箱わな/囲いわな/防護フェンス)の販売から設置・管理、駆除までトータルサポート
  • 全国に拠点があるため対応エリアが広い
  • 警備会社ならではの迅速な対応力

対応エリア:全国

大手企業ならではの安心感と、充実したアフターサポートが魅力です。

⑤株式会社シムックス

罠の設置から運用・監視、個体の保護・収容や処理まで、専門機関との連携による高度な技術で捕獲業務をおこなっています。

特徴:

  • 専門機関との連携による高度な技術
  • 罠の運用から監視まで一貫対応
  • 丁寧な作業と確実な駆除

対応エリア:要確認

専門性の高いサービスを提供しており、難易度の高い案件にも対応可能です。

⑥お住まいの地域の認定駆除業者

環境省に認定されている駆除業者は、環境省の公式サイトで検索できます。

検索方法

  • 地域別で絞り込み可能
  • 狩猟対象別でも絞り込み可能
  • 認定事業者のため信頼性が高い

地域密着型の業者は、その土地の地形や環境を熟知しているため、効果的な駆除が期待できます。

自分でできるイノシシ対策|侵入を防ぐ方法

業者に駆除を依頼する前に、または併用して、自分でできる対策もあります。イノシシを寄せ付けない環境を作ることで、被害を軽減できる可能性があります。

侵入防止柵を設置する

イノシシを寄せ付けない方法として、電気柵・ネット柵・ワイヤーメッシュ柵といった侵入防止柵を設置するのが効果的です。

柵の種類特徴メリットデメリット
電気柵柵線に触れると電気ショックを与える設置が簡単、低コスト定期的なメンテナンスが必要
ワイヤーメッシュ柵建設資材の補強資材を利用比較的安価、噛み切られない設置にやや手間がかかる
金属柵支柱が頑丈で強固耐久性が高い、メンテナンスが楽設置に手間とコストがかかる
ネット柵軽量でシンプル施工が簡単破られる可能性がある

電気柵の設置ポイント

電気柵は軽い電気ショックで獣を驚かせて侵入を防ぐ心理柵です。

設置のコツ

  • 1段目の電線を地面から15~20cmの高さに設置(イノシシの鼻先に当たる高さ)
  • 2段目を20~30cm間隔で追加
  • 最上線を40~60cm程度にする
  • 地形に合わせて隙間ができないように設置
  • 24時間連続で通電させる

注意点として、柵線に雑草が触れたり枝が引っかかったりすると漏電して効果が低下するため、こまめな草刈りが必要です。

ワイヤーメッシュ柵の設置ポイント

設置のコツ:

  • 線の太さは6mm以上のものを使用(細いと破壊される)
  • 左右のメッシュ同士を結束する
  • 下部は地面に埋める(潜り抜け防止)
  • 上部は外側に曲げて飛び越えにくくする

イノシシは20cmの隙間があれば通り抜け、1mの高さは助走なしで飛び越えるため、下部と上部の工夫が重要です。

臭いや音を使った忌避対策

イノシシは警戒心が強く、臭いや音にも敏感です。この習性を利用した対策グッズが、ホームセンターやインターネットで手に入ります。

効果的な忌避剤:

  • 木酢液
  • オオカミの尿(商品として販売されている)
  • 犬を飼うことで犬の尿の臭いをつける

音や光を使った装置:

  • 超音波発生装置
  • フラッシュライト
  • 爆竹(遠くから投げる)

ただし、繰り返し使用しているとイノシシが慣れてしまい、効力が低下する恐れがあります。適度に罠を変更する、もしくは収穫間際で一番荒らされたくない時期に短期集中で設置するといった工夫が必要です。

侵入防止柵など別の対策と併用することで、より効果を高められるでしょう。

環境整備でイノシシを近づけない

イノシシは開けた場所を嫌う傾向にあり、基本的に山林内や薮に沿って移動します。そのため、環境を整備してイノシシが棲みづらい状況を作ることも重要な対策の一つです。

環境整備の具体例

  • 農地に面した薮や雑草を刈り取る
  • 農作物はすべて収穫し、残さない
  • 野菜クズ・残飯を適切に処理する(放置しない)
  • 放任果樹を伐採するか、果実をすべて収穫する
  • 稲刈り後のヒコバエを除去する
  • イノシシを餌付けしない

定期的に整備をおこない、イノシシが棲みづらい・侵入しづらい環境を作ることが大切です。

地域全体での対策が不可欠

イノシシの防除は、地域で協力して広範囲で対策したほうがより効果を得られます。

自分の土地だけを徹底的に管理しても、近くにイノシシが出没すれば被害は防ぎきれません。耕作放棄地や空き家が多い地域では、特に地域ぐるみでの対策が求められます。

地域によってはイノシシの防除に対して補助金を設けている自治体もあるため、お住いの地域の自治体に相談してみるのもおすすめです。

FAQ|イノシシ駆除に関するよくある質問

Q
イノシシ駆除は自分でできますか?
A

法律上、狩猟免許と狩猟者登録がなければイノシシの捕獲・殺傷はできません。また、イノシシは体重100kg以上になることもあり、素人が対処するには危険すぎます。専門業者に依頼することをおすすめします。

Q
イノシシ駆除の費用相場はいくらですか?
A

おおよそ10万~25万円前後が相場です。被害状況や対象エリアの広さ、作業内容によって金額は変動します。複数の業者から相見積もりを取って比較することが大切です。

Q
市役所や保健所に相談できますか?
A

はい、相談可能です。地域によっては補助金制度を設けていたり、猟友会を紹介してくれたりする場合があります。まずはお住まいの自治体に問い合わせてみましょう。

Q
電気柵は人間にも危険ですか?
A

電気柵は軽い電気ショックを与えるもので、触ってもビリッとするだけで人体に深刻な影響はありません。ただし、心臓ペースメーカーを使用している方などは注意が必要です。

Q
イノシシに遭遇したらどうすればいいですか?
A

慌てずに冷静に行動し、ゆっくりと後ずさりして距離をとりましょう。急な動作や大声は避け、特に子どものイノシシには絶対に近づかないでください。

Q
駆除業者を選ぶ際の最重要ポイントは?
A

狩猟免許(わな猟免許)を保有していることと、イノシシ駆除の実績が豊富であることです。また、見積もりや作業工程を丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。

Q
自治体の補助金はどこで確認できますか?
A

お住まいの市区町村の農林課や環境課に問い合わせてください。自治体によって制度の有無や内容が異なります。

Q
イノシシ対策で最も効果的な方法は?
A

侵入防止柵(特に電気柵)の設置と、環境整備の組み合わせが効果的です。ただし、地域全体で取り組むことでより高い効果が期待できます。

まとめ

イノシシ駆除は、資格・登録・申請といった一定の条件を必要とするため、誰にでも実施できるわけではありません。また、命に関わる危険性もあるため、素人が不用意に接触すべきでもありません。

本記事でご紹介した内容を振り返ってみましょう。

イノシシ駆除のポイント:

  • イノシシは警戒心が強いが慣れると大胆になる動物
  • 高い身体能力と繁殖力を持ち、被害は年々拡大傾向
  • 駆除には狩猟免許が必要で、専門業者への依頼が必須
  • 費用相場は10万~25万円前後
  • 業者選びは実績・資格・丁寧な説明を重視する
  • おすすめの駆除業者6選を参考に複数社から見積もりを取る
  • 自分でできる対策として侵入防止柵や環境整備がある
  • 地域全体での対策がより効果的

イノシシの被害は放置するほどに拡大していくため、被害を危惧される方は、できるだけ早期に害獣駆除業者に相談するとよいでしょう。

イノシシの防除は地域単位で対策したほうが効果が高いため、もし目撃例などがあった場合は自治体に相談してみるのもおすすめです。

獣害対策は一朝一夕にはいきませんが、適切に対処すれば必ず被害を抑えられます。地域住民が一致団結して、解決するための方法を模索していく気持ちが大切といえるでしょう。

この記事が、イノシシ駆除を検討されている方の助けになれば幸いです。